
AI の修正が堂々巡りするのは、「もっと洗練させて」が比べられないから
AI に手直しを頼むほど遠ざかっていくとき、たいていの原因はプロンプトの出来ではなく、違いの見えないフィードバックにある。「もっと自然に」「もっと洗練させて」には十通りの解釈がある。毎回伝えるのは三つだけにする。残すもの、目に見える一つの変更、触れてはいけない部分。そして AI に二つの版を出させて比べ、どの版も残しておく。
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AI に手直しを頼むほど遠ざかっていくとき、たいていの原因はプロンプトの出来ではなく、違いの見えないフィードバックにある。「もっと自然に」「もっと洗練させて」には十通りの解釈がある。毎回伝えるのは三つだけにする。残すもの、目に見える一つの変更、触れてはいけない部分。そして AI に二つの版を出させて比べ、どの版も残しておく。

表計算の空欄は、まだ入力されていない、該当しない、取り込みに失敗した、のどれかかもしれず、0 と同じではない。AI に集計させる前に、各列の空欄を「0 と確認済み」「不明」「対象外」の三つに分け、割合を出すときは、どの分母を使い、欠けた値がいくつあるかを一緒に示す。

Google の AlphaEvolve のようなツールは、大量のコードの版を自動で作り、最も点数の高いものを選ぶ。見ているのは評価プログラムが測れるものだけで、測られていない条件は犠牲になりうる。任せる前に、基準、点数、破ってはいけない制約、停止条件、承認する人を書き出しておく。

AI によってコードの第一版を書くのは安くなったが、それをレビューし、半年後に保守するコストは下がっていない。第一版は試し見積もりとして使い、AI との対話記録を見ずに説明できる人と、保守を引き受ける人がいてから取り込む。

スキャンの点数が測っているのは脆弱性そのものの深刻さで、自分のシステムでの緊急度ではない。順位を決めるときは、外ですでに悪用されているか、自分のサービスがそのコードを実行するか、外部からの入力がそこに届くかを順に問う。AI は警告ごとに証拠をまとめられるが、警告を閉じるのは人が決める。

モデルの単価は下がり続けているのに、長時間タスクの請求額は想定を超えがちだ。費用の多くは、毎ステップのコンテキスト再送と失敗後のやり直しに使われている。だから上限は、モデルの外側のプログラムで、タスク全体で共有する一つの予算として管理する。

AI ワークフローツールが露出したとき、危ないのはツールそのものだけではない。それぞれの流れに保存され、呼び出せる認証情報だ。まず入口を閉じ、ログを保全し、「どの流れがどの鍵を持っていたか」で入れ替えの順番を決め、再発行のときに権限も絞る。

クリップボードのツールになりすます Mac のマルウェア PamStealer は、「Maccy が変更を加えようとしています。許可するにはパスワードを入力してください」という画面を出し、間違えると正しいパスワードを得るまで何度も求める。見た目では見分けられない。判断の手がかりは状況だ。直前にパスワードの要ることをしたか、この App はどこから来たか。説明できないなら、まずキャンセルを押す。

サイトの内容を取りに来る AI クローラーには、検索のために索引を作るもの、利用者のためにその場でページを読むもの、モデルの学習に使うものがある。サイトとやり取りするものがまるで違うので、「AI を止めるか」というスイッチ一つでは決めない。用途ごとに初期ルールを決め、最も守るべきページを選び出す。

Anthropic が科学研究向けの AI 作業台 Claude Science を出した。売りは、どの図にもそれを作ったコード、実行環境、対話の全記録が付くことだ。どんな AI の分析ツールも同じ問いで判断できる。数か月後にこの図を受け取った同僚が、AI に聞かずに作り直せるか。

Cursor の iPhone アプリでは、スマホから AI のコーディングエージェントを動かし、変更の差分を見て、エージェントが終わればそのままマージもできる。スマホは作業を始めたり進み具合を追ったりするのに向いているが、小さな画面と細切れの時間でマージを押すのを、その場の自制心だけに頼るべきではない。「どの変更はマージできないか」を先にリポジトリの保護規則に書いておく。

AWS FinOps Agent は、クラウド費用の異常を調べ、どの設定変更が原因かを突き止め、Slack や Jira に送れる。だが報告にある「担当者」が正しいかどうかは、アカウントとチームの対応表を先に渡しているかで決まる。導入する前にこの対応表を書き、そのうえでどの結果をチャンネルに流し、どれをチケットにするかを決める。

Apple は、AI データセンターがメモリの供給を奪っているとして、Mac と iPad の価格を引き上げた。値上げであなたに必要なものが変わったわけではない。「将来の AI 機能のために先に買い替える」ことが高くなっただけだ。買い替えの理由は、新しい価格や AI の宣伝からではなく、いま毎週詰まっている仕事から考える。

Android の偽着信検出は、電話が知り合いのスマートフォンから本当にかかってきたかを確かめられるが、電話の向こうが本人かどうかはわからず、「番号を変えた」という話も止められない。頼れる防御は家族の決まりだ。お金や認証コードを求める依頼は着信中に済ませず、切ってから、もともと知っている番号にかけ直す。

NVIDIA の RTX Spark は、Arm のプロセッサー、強力なグラフィックスのチップ、最大 128GB の共有メモリを Windows のノートパソコンに持ち込み、手元で AI を動かすことを売りにしている。だが Arm の構成に替わると、毎日使うソフト、プラグイン、ドライバーがすべてネイティブに動くとは限らない。買う前に自分の道具の一覧を一つずつ照らし合わせ、毎週待たされている仕事で実際に試す。

ログのよしあしは、何行書いたかではなく、ログだけで、いつ、どこで、何が起き、そのときどんなデータを扱っていたかに答えられるかで決まる。前回の障害を一度再生すれば、何が足りないかがわかる。Python に組み込みの logging でほとんどできる。Loguru に替えると主に設定の手間が省けるが、既定でエラーの記録に変数の値を書き込む点に気をつける。